ものづくりスクエアー

ものづくり大好きな人のために送る「困った」時の私のノウハウと、私が購入したもののリアルな感想などの雑記ブログです

【3Dプリンタ】DMM.comなどの3Dプリントサービスで、形状をいくら変えてもコストダウンできない理由をお教えします。

こんにちは、ボビーです。

皆さんは3Dプリンタを使ったことはありますか?

私は、仕事でもプライベートでも使っています。

今回は、特に私がプライベートで失敗した話を取り上げたいと思います。

 

愛車用にドリンクホルダーを3DCADで設計してみた。

2016年の夏、当時の私の愛車には、ドリンクホルダーが標準で付いていたのですが、ダッシュボードの左右にあり(ドアの付け根)、ドリンクホルダーに缶ジュースなどを入れたままだと、乗り降りの時に缶が体に当たらないよう気を付ける必要がありました。

また、社外品のドリンクホルダーもありましたが、10,000円前後するものしか販売されていませんでした。

そこで、ドリンクホルダーを自分で設計してDMM.comでプリントようと考えました

なおかつ、DMM.comでは、自分で設計した製品を販売することもできるので、そこで販売すれば一石二鳥と思いました。

早速、Fusion 360という無償の3DCADで設計しました。

スマホ入れとドリンク2つが入り、灰皿を外してそのまま差し込めるように工夫したのがポイントです。

DMM.comへ見積もりを取りました。

 

3Dプリントのコストが高くて難航する。

 

DMM.make3Dでは、様々な素材を扱っています。

2020年9月時点で30種類!

一度、3Dモデルを見積もりに出すと、全ての素材での見積もり金額が直ぐに出てきます。

当時の素材の本命は、一番標準的なプラスティック素材で、強度、剛性のある、「ABSライク」でした。

その見積もり金額は、5千円前後と想像していました。

DMM.comから早速見積もりがやってきました。

その金額を見てびっくりです。

何と

・素材:ABSライク 65,386円

・素材:アクリル(Ultra Mode) 43,063円

何と十倍以上の開きが!

実際の3Dモデルを挙げておきます。

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ドリンクホルダー(上から見る)

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ドリンクホルダー(最初、下から見る)

実は、この時初めてプライベートで3Dプリントサービスを利用したので、コストのイメージが全く掴めていませんでした。

コストダウンの方法を検討するも断念

早速、3Dモデルを見直し、おそらく樹脂の量を少なくすれば安くなると思い、肉抜きをしました

3Dモデルで見積もりをとっても、1~2千円程度しか安くなりませんでした。

何度改良して見積もりに出しても、数百円単位でしかコストが下がりません。

最終的に、樹脂の量を重量で約2/5程度に減らしました。

f:id:sub-m-project:20200922124425j:plain

ドリンクホルダー(最終、下から見る)

その最終金額は次の通りです。

・素材:ABSライク 55,152円

・素材:アクリル(Ultra Mode) 36,548円

ここまで下がったものの、ドリンクホルダーで5万円は、、、と思い、製作を諦めました。

 

3Dプリンタのコストで重要なこと①

実は、この時には3Dプリンタのある重要なポイントを理解していませんでした

その後、仕事で実際に自分で3Dプリンタでモノを作ってきて、””ハッ”と気づいたのです。

3Dプリンタでの出力は、金型を使う射出成型とは違い、おおよそどの成型方式であっても「サポート材」が必要なのです

サポート材とは、成形中に製品が変形・破損しないよう、製品を支える目的の樹脂になります。

私の場合、上記の図のように、樹脂を減らそうと肉抜きをしたのですが、肉抜きをしたところはサポート材(の樹脂)が必要でした。

成型費用は、樹脂代+サポート樹脂代、が必要なため、単純な肉抜きで、樹脂の重さの分は安くならなかったのです。

※DMM.make3Dでは、「材料費」+「空間費」+「諸経費」と書かれています。(よく読めよ、という話でもあります)

どうしたら安くできるのか?

それでは、どうしたら安くできたのか?について検証します。

実はこれだけなのです。

「外形容積をできるだけ減らす。」

製品をぴったりサイズの直方体の箱に入れると思ってください。

この箱の容積をできるだけ小さくすると安くなります。

私の場合、容積は全く小さくなっていなかったので、この方法では安くできませんでした。

3Dプリンタのコストで重要なこと②

当たり前のことなのですが、このことも考慮が必要です。

「大量生産のプラスチック製品と同じコストにならない」

金型を使用して射出成型している大量生産の製品と同じコストにはなりません。

こうして学んだことが今に生きています。(笑)

何でも経験ですね。

 

今回は、3Dプリンタでコストを安くする方法についての話をしました。

では、また!

 

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